道迷いに気づいたら戻るが原則だが戻れない場合がある
「道を迷った」と気づいたとする。
ほとんどが下山時なので戻るということは登り返すということになる。
これが初心者にはすごくきつく億劫に思えるんだ。
しかし原則通りに戻ろうとしたら戻れると思ってるそこの君!
甘いんだよ。
戻ろうとしても土質によっては土がサラサラ崩れて踏ん張りがきかないんだ。
ストックも役に立たないし、手にもつようなツルや枝も何もない場所に佇んだことがある。
つまり戻ろうとしても戻れない場合があるということ。
その時僕はどうしたか?
おりてきたほうへ登り返すことができないことを知ると横に歩くしかないのだ。
登山用語でトラバースというそうだ。
トラバース
トラバースとは、登山では、斜面を横方向に横断することをいう。
一般的に は 斜面 をほぼ 水 平方 向に横切ること、 ピーク を巻くことなどを指す。
僕が道迷いをして激坂をくだり、戻ろうとして戻れなかったとき、登山用語のトラバースもその動きも知らなかったのだが、自然とそうしないとほかに助かる道がなかったのだ。
ただトラバースもどこに出るかがわからないから、安全を確認しながら一歩一歩横這い状態で歩いた。
そして見つけているのは、道らしき道をさがす。
とにかく安全を確かめながら、立ち止まり立ち止まりしながら移動していった。
ストック1本はザックに入れて、1本は土に差し込んで必死だった。
正しいトラバースについて学んだわけではないからそれが正しいか正しくないかわからないが
とにかく生きようとする本能みたいな力で動く状態だった。
辛抱して辛抱して我慢して我慢して耐えて耐えていたら必ず「道」に出る!
これは裏山城ノ越アルプスでの体験である。
古処山での体験
古処山からの下山途中、紅葉谷を通って帰ろうとして
虎ロープがわざわざ張ってあり、この先危険ですよと教えてくれているのに
あと少しで下山終了だという気持ちが先行してその虎ロープを無視して突き進んだ結果、その先に崖。
後ろからついてきていた二人の連れに「虎ロープまで戻って!」と叫んだ。
二人はなんとか戻れたが、この超急坂もまっすぐにはもどれなかった。
あまりもの急坂で。
トラバースではないが、右横に移動したら、次は左横に移動しながら、少しずつ上に戻るしかなかった。
虎ロープで二人が待ってくれていたから目印として登っていけた。
超急坂を登り返すというのは、頭で想像する以上に大変だということを今夜のまとめとする。