ひとり歩きはさびしいか?
ひとり歩きはさびしそうに見えるらしいが、まったくさびしくはない。
仲間とゲラゲラ笑ったりおしゃべりしたりの楽しさないが、さびしいと思ったことはない。
グループ登山の方々(2人から50人くらいまで)とすれ違うことがあるが、
3人くらいならいいけど30人とか50人で歩くのは僕の体と心が拒否する。
ひとり歩きの魅力は何だろう?
この機会に考えてみる。
ひとり歩きの魅力
まずはなんと言っても気楽さかな。
この気楽さを具体的に表現してみれば・・・
- 行きたい山へ行ける
- 好きな時間に行ける
- 好きな時に休憩できる
- 好きな時に歩き始められる
- 好きな時に写真を撮ったり、草木や花をながめることができる
- 気分が乗らなかったら帰るのも自由
- 何かを食べたい時に食べる
- 大小便をしたいときにできる
ま、僕のようにひとり歩きからはじめた者は学ぶ力も遠回りで、
事故や道迷いを体験しながら少しずつ山歩きのコツがわかりかけてきた。
先輩や仲間とのグループ歩きをしていたら、もっと早く学んでいたことがたくさんあったにちがいない。
しかし、上に並べたようにひとり歩きをおぼえたら、やはりやめられなくなるのだ。
遭難して死ぬのはひとり歩きがトップ
やはりひとり歩きには危険がいつも背中合わせだということは感じている。
気楽という状況の裏側には危険というものがいつも存在している。
だが、この危険を感じるのもひとり歩きでないと気づかないだろう。
万が一の場合のことを考えてひとり歩きはスタートするにである。
つまりザックの中の8割は万が一の場合に備えてのものである。
頼るのは基本自分ひとりなのだから。
この点を踏まえた結果、
遭難しないための緊張感はかなり持って歩くことになる。
一歩一歩が真剣勝負。
気楽であるが気が抜けないのがひとり歩きなのである。
慎重さと細心の注意力と綿密な計画
気楽そうに見えて慎重なのがひとり歩きである。
気楽そうに見えて細心の注意力は必要なのがひとり歩きなのである。
気楽そうに見えて綿密な計画を立てるのがひとり歩きなのである。
最後に
工藤隆雄さんが著書のなかでまとめておられる
ひとり歩きの心構え10カ条を引用させていただく。
- 第三者に絶対迷惑をかけない
- 自分のレベルを超える無謀なことはしない。
- 計画、装備、体力、知力などひとり歩きに必要な総合的な能力を日ごろから身につけるようにする。
- 計画をかんたんに変更しない。
- 天候の悪化や体調の悪いときなど無理だと思ったら引き返す勇気をもつ。
- わからないことがあったら自分の判断だけに頼らず第三者にたずねる。
- ほかの登山者のよいところは吸収するようにつねに注意深く観察する。
- 計画を家族、友人、知人に知らせ、登山者カードは必ず提出する。
- 山は場数を踏まないとうまくならないので定期的に登るようにする。
- 万が一遭難しても冷静でいられるよう日頃から訓練し、自力で切り開く能力を身つつけておく。
少し要約しているが、基本はこういうことになると思う。
今後も「ひとり歩き」については考えていきたい。