2008年3月にみた夢である。今朝みた夢がタマ（猫）の夢だった、海辺の原っぱみたいなところでタマと僕は一緒だった。ちょっと油断している間にタマは近くで焚き火していたオジサンたちのところに近づいて何か食べ物をもらっていた。その時、ふと昔みた夢のことを思い出したんだ。夢の中で過去にみた夢のことを思い出す。夢はただ受け身でみるしかないものだが、なかなか味のある事象を起こしてくれる。では2008年の夢を再現する。
こんな夢をみた。広い喫茶店風の建物の中に通された。一枚板を使ったテーブル。木の香りのする椅子。灰色のソファーもあって僕の好みでリラックスできる雰囲気が漂っていた。僕は親父とならんですわった。親父は足を組み煙草を吸い出した。いつものあの横着な態度だ。二人の男が僕らの目の前に座った。僕の前にすわった男は山木康世だった。「ひさしぶり」と山木康世は僕をみてつぶやいた。
親父が「おまえ、知ってるのか？」と、ふんぞりかえりながらたずねた。簡単に、ふきのとうのことなど話したが親父は「なにか…かぐや姫みたいなものか？」と、また横着な言い方をしやがった。山木康世が気をきかしてか、気をつかってか席を離れてギターをもってきて、かぐや姫の歌を爪弾きだした。「神田川」を山木康世が歌いだすと親父が「ああ～それなら知ってるが、その歌より…あれ…あれがいいな…あれ…」親父の「あれ」がわからないまま山木康世と僕はかぐや姫メドレーを歌うはめになり、やっと「あれ」がわかったのはもうかぐや姫ネタが尽きる頃だった。
「あれ」は「僕の胸でおやすみ」だった。親父は煙草をうまそうに吸いながら天井を仰いでいた。おれが「山木さん、ゴンドラ歌いましょうよ」と、言うと「いいよ」と、軽く応えてくれた。空気は一変して山木康世ワールドになった。「哀しきゴンドラ」を気持ちよく二人で歌っていたらまた親父が口出してきた。「その歌、いいなあ～」「君（山木さんに向かって）が作ったのか？」「うん、この歌はいい」山木さんと僕は親父の独り言を無視してゴンドラを歌い終えて満足だった…
僕と親父は帰ろうと家の外に出た。軒下に何か小物が置いてあった。山木さんに「お店されてるんですか」とたずねると「いや、してないよ。ボクのＣＤだったら置いてるけどね」と言われた。親父に金をかりて山木さんのライブＣＤを買いたかったが山鰹の会員になってないことを思い出しＣＤはあきらめた。外は黄砂のような黄色い風が吹いていた…人の悪口」を語り合う夢だったからだ。山木さんと親父と僕の爽やかな夢を見たということにしておこう。
